美容室のシェアサロンとは？料金相場や美容師が働くメリット・デメリット｜人気サロンも紹介

シェアサロンは、独立した美容師が自由に働けるスペースを提供する新しいサロン形式です。

美容師はフリーランスとしてシェアサロンを利用し、自分の顧客にサービスを提供しながら働けるため、柔軟な働き方が可能です。

この形式では、サロンの設備やスペースが複数の美容師で共有され、それぞれが独立した事業主として活動します。

通常のサロン勤務とは異なり、シェアサロンでは美容師自身が集客やスケジュール管理を行う必要がありますが、その分、働く場所や時間を自分で選べる自由があります。

初期投資を抑えたい美容師や、副業として美容師を続けたい方にとって、シェアサロンは魅力的な選択肢です。

シェアサロンとは？｜業務委託や面貸しとの違いについて

美容室を複数人でシェアする仕組み

シェアサロンは名前の通り、美容室の席をシェアすることを前提とした働き方になります。

出勤日、休日などは決まっておらず、席が空いていれば好きな時間に働くことができます。

業務委託サロンとの違い

	集客	還元率
シェアサロン	自分で行う	70〜90％
業務委託サロン	お店が行う	40〜50％

シェアサロンは場所の提供となりますので、あくまで集客については自分で行う必要があります。

それに対して、業務委託サロンはお店側で集客をしてくれるため、お店が集めたお客様を担当することになります。

その代わり、集客コストや材料費をお店側が持つことが多いため、美容師への還元率は40〜50％程度のところが多くなっています。

シェアサロンは材料費や集客コストを持つ代わりに還元率が高いため、売上を持っていて集客の手段がある場合はシェアサロンがおすすめです。

面貸しとの違い

	集客	還元率
シェアサロン	自分で行う	70〜90％
面貸し	自分で行う	50〜90％

シェアサロンと面貸しの違いとしては、サロンの仕組みが違うことが多いです。

還元率、集客、休みの取り方などはほとんど変わらないですが、シェアサロンはシェアすることを前提に作られているため、正社員のスタッフや常駐している人がいません。

ただ、面貸しの場合は美容室の空席を利用して働くことを言います。

なぜ今シェアサロンが人気なのか？

人気の理由をまとめてみた

1. 働き方の多様化
   長時間労働や固定シフトに縛られない働き方を求める美容師が増えています。
   シェアサロンは、こうしたニーズに応える形で拡大しています。
   特に、育児中の美容師や副業として美容師を続けたい人にとって、シェアサロンの柔軟な働き方は非常に魅力的です。
2. 初期コストの低さ
   自分のサロンを持つには、多額の初期投資が必要です。
   シェアサロンを利用すれば、開業資金を大幅に抑えながら独立することが可能です。
   物件取得費や内装費、美容器具の購入費などのコストを削減しつつ、手軽に開業できる点が大きな魅力です。
3. リスクの低減
   シェアサロンは、独立する際のリスクを最小限に抑えることができます。
   収入が不安定になった場合でも、シェアサロンの契約を解消することで、損失を最小限に抑えることが可能です。

シェアサロンが注目を集める理由には、次のような背景があります。

シェアサロンで働くメリット・デメリット

シェアサロンで働くメリット

1. 自由な働き方
2. 低リスクでの独立
3. 収入の可能性

シェアサロンで働くことには、以下のようなメリットがあります。

自由な働き方

シェアサロンでは、働く時間や場所を自分で選べるため、ガンガン働くもよし。家庭との両立やライフスタイルに合わせた柔軟な働き方もできます。

さらに違うところとしては、縛りがなくなります。

出社時間、退勤時間も気にしなくていいですし、自分の予約に合わせてスケジュールを組むことができます。

低リスクでの独立

初期投資が少なく、経済的リスクを抑えて独立できる点がシェアサロンの大きなメリットです。

高額な設備投資や物件取得費を省略できるため、手軽に独立を始めることが可能です。

通常なら独立してお店を作る場合は、1000〜1500万円ほどの費用がかかりますが、独立を数十万円からスタートできるのは最大のメリットになります。

収入の可能性

集客力次第で、従業員や業務委託よりも高収入を得られる可能性があります。

特に、固定客を多く持つ美容師にとっては、シェアサロンは収入を最大化するための理想的な環境です。

実際に知り合いの美容師で月に100万円ほど稼いでいる人もいます。

シェアサロンで働くデメリット

• 全てが自分の責任になる（メリットでもある）
• 収入が安定しない

一方で、シェアサロンにはいくつかのデメリットも存在します。

全てが自分の責任になる（メリットでもある）

シェアサロンで働く美容師は、独立した事業主として全ての業務を自分で管理する必要があります。

集客、予約管理、経理、そして施術のクオリティ維持まですべてが自分の責任です。

これは、自由度が高い反面、全ての業務を一人でこなすプレッシャーや負担が増えることを意味します。

収入が安定しない

シェアサロンで働く場合、収入が安定しないというリスクがあります。

特に、新規顧客を自分で集めなければならないため、月ごとの収入が大きく変動することがあります。

一般的なサロン勤務では、基本給や歩合給が保証されることが多いですが、シェアサロンでは、顧客数や施術数に応じた完全歩合制であるため、集客が不調な月は収入が激減する可能性があります。

また、固定客が多い場合でも、顧客の都合やライフスタイルの変化によって予約が減少することもあり得ます。

さらに、病気や怪我などで一定期間働けなくなった場合、その間の収入はゼロになる可能性もあります。

安定した収入を得るためには、定期的な集客活動や、リピーターを確保するための戦略が不可欠です。

【シミュレーションあり】シェアサロンの料金形態と料金相場を理解しよう

基本的にシェアサロンは3つのプランで貸し出しているところが多くなっています。

サロンによって、細かい数字は違いますが仕組みは同じところが多いため計算はしやすいと思います。

月額固定額＋歩合金額

売上に対して、毎月一定の割合の金額を支払いますが、「月の固定額＋歩合金額」を料金としているシェアサロンが多いです。

料金相場としては、シェアサロンであらかじめ決まっている場合がほとんどになります。

有名なシェアサロンのGOTODAYとSALOWINの料金を参考に紹介させていただきます。

GOTODAY

GOTODAYは店舗によって、利用料金が変わるため確認してください。

SALOWIN

今回は、SALOWINのスタンダードプランをもとに計算させていただきます。

月売上	使用料（5万＋売上20％）	月所得
50万円	15万円	35万円
100万円	25万円	75万円
150万円	35万円	115万円
200万円	45万円	155万円

こちらの金額とは別で、材料費10％や諸経費がかかりますが売上を作ることができる美容師はシェアサロンは手残りがかなりいいのが特徴です。

月額固定料金

毎月決まった固定額を支払います。料金相場は地域によって異なりますが、おおよそ月額20万円〜です。

例えば、月の利用料を25万円とした時のシミュレーションとしては。

月売上	使用料（25万円）	月所得
50万円	25万円	25万円
100万円	25万円	75万円
150万円	25万円	125万円
200万円	25万円	175万円

料金は高いですが、月額料金を払ってしまえばそれ以上経費がかからず、売上は全部自分の収入となります。

頑張ったぶん手取りが増えるので、稼働時間が長い方は、はじめから月額固定料金を選んでおいたほうがよいでしょう。

「月額固定額」にすると、席を専用席として抑えることができるお店が多いです。

シェアサロン利用時に起こりうるトラブルとその対処法

• 予約のダブルブッキング
  複数の美容師が同じスペースを利用するため、予約管理がうまくいかないとダブルブッキングが発生することがあります。このようなトラブルを防ぐためには、予約システムをしっかりと確認し、管理することが重要です。
• 設備のトラブル
  共有の設備が故障した場合、すぐに修理が行われないことがあります。トラブル時に迅速に対応できるサロンを選ぶことが、シェアサロン利用の際のポイントです。
• 契約条件の不透明さ
  契約内容に不明瞭な点があると、後々トラブルに発展する可能性があります。契約書をしっかりと確認し、納得のいく条件で契約を結ぶことが重要です。

これらのトラブルを未然に防ぐためには、契約前に十分なリサーチと確認を行い、トラブル時の対応策をサロンに事前に確認しておくことが大切です。

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おすすめのシェアサロン運営会社を紹介

おすすめのシェアサロン①｜GO TODAY SHAiRE SALON

GO TODAY シェアサロンは全国に50店舗以上展開。
店舗ごとに内装・設備・プランを最適化することで
フリーランス美容師に豊富な選択肢を提供します。

おすすめのシェアサロン②｜SALOWIN

おすすめのシェアサロン③｜EMANON

プラン	月額料金
月額固定プラン	25〜30万円
月額変動プラン	月額3万円 ＋ 当月売上×20％ 〜 月額5万円 ＋ 当月売上×25％
SPOTプラン（時間貸し）	平日/土日祝 550円/1100円(30分）+税

東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・名古屋・仙台・福岡、全国約40店舗に出店しているシェアサロンになります。

シェアサロンで成功するための集客戦略

シェアサロンで成功するためには、効果的な集客戦略が不可欠です。

以下の方法を活用して、自分のサロンを成功させましょう。

SNS活用

InstagramやTikTokを活用し、施術例やビフォーアフターの写真を投稿することで、視覚的に訴えることが効果的です。

また、ハッシュタグを活用して、ターゲット層にリーチすることも重要です。

今の時代、美容師に発信力は必要不可欠です。

口コミ促進

既存の顧客に対して、友人や家族を紹介してもらうインセンティブを提供することで、口コミを促進します。

信頼できる口コミは、新規顧客獲得に大きな効果を発揮します。

ネット予約システムの導入

顧客がオンラインで簡単に予約できるシステムを導入することで、予約管理を効率化し、顧客の利便性を向上させるだけでなく、美容師の業務負担を軽減することができます。

ネット予約システムを活用することで、施術中でも予約が自動で受け付けられ、予約状況をリアルタイムで把握できるため、ダブルブッキングのリスクも減少します。

また、顧客にとっても24時間いつでも予約が可能なため、利便性が高まり、リピート率の向上にもつながります。

フリーランス美容師に人気の予約ツールはLiMEなどがあります。

【余談】シェアサロンオーナーに聞いた話

SNS発信の仕方でわかる売上水準

• 売上40万円以下・・・ターゲットがバラバラでとりあえず発信している
• 売上40〜70万円・・・ターゲットは決まっているが、なんとなく発信している
• 売上100万以上・・・競合分析、導線設計、ブランディングなどを考えた発信

シェアサロンオーナーが言っていた言葉ですが、売上と発信の仕方を見るとこのような傾向があるそうです。

また、独立が目標になっている方も多く、売上を上げることに貪欲な方も減ってきているとのことです。

フリーランス美容師になることが身近になったことで売上がある方だけが考える選択肢ではなくなったとのことです。

シェアサロンを使うことは、あくまで”独立の手段”です。
美容師としての”その先”を考えることが重要になります。

まとめ

シェアサロンは、美容師にとって独立しやすく、自由度の高い働き方を提供する新しい形態のサロンです。

シェアサロンの主なメリットは、自由な働き方、低リスクでの独立、そして収入を最大化できる可能性です。

しかし、全てが自己責任になるため気軽に独立するのはリスクでもあります。

勘違いしないでほしいことは、シェアサロンは自分のキャリア形成を考える上で1つの選択肢です。

自身の目標やニーズに合わせて、最適なシェアサロンを選び、充実したキャリアを築いてください。